世界の終わり

地が割れ
空から岩が降る

世界の終わり

絶望の入り口

震える心
立てない足

世界の終わりを
感じた瞬間

手がさしのばされた
あたしの前に
辿れば
あなたがいた

「大丈夫
手を取って」

縋るように
手を取った

足場が悪くても
その手が離されはしなかった
あたしがどんなにぐらついても
あなたがぐらつくことはなくて

安心、したんだ

放り出されたあたしを
受け止めてくれて
重量がかかって痛かったけど
嬉しかった

一時的に脅威が去り
嵐の前の静けさが訪れた時も
あなたは一緒にいてくれた
気の利いた言葉なんてなくて
話すのは他愛もない話だったけれど
それがすごく嬉しくて
安心して

あぁ
この人となら
最期を迎えても良いって
そう思ったんだ


この世の終わり

世界の終焉

あたしの横には
誰がいるのだろう

例え一緒にいられずとも
心の通じ合った人がいたのなら
世界の終わりも
きっと

受け入れられる

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