理解はできる
それでも
到底納得なんてできない
そんなことが
この世界には多すぎる

あたしはそれらを
時には妥協して
時には責任転嫁して
時には無視した

向き合うことなんてなかった
向き合おうとも思えなかった

この世界は哀れで、汚ならしい
そんなことを思いながら
本当に汚れているのは誰か
目をそらした

心の奥ではわかっていた
屁理屈をこねながらなにもしないあたしが
一番汚くて狡いんだって

汚れて汚れて
あたしにこびりついたこの汚れ
ちょっとやそっとのことじゃびくともしない

たったひとつ有効な洗剤はきっと綺麗な涙

この汚れたあたしは
どれだけ泣けば洗い流されるのだろう
どれだけ泣けば綺麗な心を取り戻せるのだろう

そんな綺麗な涙をたくさん流せるほど
あたしはもう子供じゃない
汚れたまま突き進んでいこうと思えるほど
あたしはまだ大人じゃない
中途半端な存在

だからあたしは怖いんだ
純粋な人間が
見透かされるようなその瞳が

錆という名の鎧を纏ったあたしの素顔を
見透かされる気がするから


(だから一番強い色は白でも黒でもなく
純粋な透明、だと思う)

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